最近のAIは驚くぐらい発達しました。
そのおかげで、かなりの高品質な英文を一人で書けるようになりました。
英語の論文も以前よりも短い時間で書けるようになり、国際学会や国際誌への投稿のハードルもかなり低くなりました。
ここでは私がDeepL・Grammarly・Googleのフレーズ検索を駆使してどのように英語の論文を書いているのかその方法をご紹介します。
コツはDeepLで日⇔英を何度か繰り返し、DeepLが理解しやすい日本語にして英文を作ることです。
英語の論文を書く手順
簡単に英語の論文を書く手順は以下のようになります。
- 自分で原案(英語または日本語)を作成
- DeepLが理解しやすい日本語に直して英文を作成(数回日本語⇔英語を繰り返す)
- Grammarlyでチェック
- Googleのフレーズ検索で最終チェック
以下で各項目を詳しく解説します。
DeepLを使って原案を作成
DeepL(ディープエル)とはドイツにある会社が開発した翻訳ツールです。
DeepLの公式サイトはこちら>>>DeepL
Google翻訳よりも精度は高いです。
DeepLを使って最初に原案を作成します。
英語が得意な方は英語で原案を作成
英語で英文を書きなれている方は最初に英語で原案を書き、以下の3つのステップで英文を作りましょう。
英語で原案を作成
英語で英文を書きなれている方は最初に英語で原案を書きましょう。
日本語をそのままDeepLに入れて英語に翻訳すると、日本語の冗長な表現が英語に反映されて変な訳になることがあります。
DeepLで日本語に翻訳
その英文をDeepLで日本語に訳します。
伝えたいことがきちんと伝わる日本語になっているか、チェックしてみてください。
DeepLが翻訳した日本語は、当然DeepLにとって理解しやすいものです。
そのため次の英語への翻訳がよりこなれた英文になります。
DeepLで英語に翻訳
最後に英語に翻訳です。
自分が最初に書いた英文と比べてみて、どっちを採用すべきか一つ一つ検討していきましょう。
「なるほど」と思わされる英文を提示してくれることがあり、とても勉強になります。
英語が不得意な方は日本語で原案を作成
英語が不得意な方は日本語で原文を作成して以下の4つのステップで行ってください。
日本語で原案を作成
最初に日本語で原案を作成します。
DeepLで英語に翻訳
その日本語を英語に翻訳します。
DeepLで日本語に翻訳
ここでもう一度日本語に直します。
これはDeepLが理解しやすい日本語に直すためです。
最初の日本語からの英語への変換だけでは、日本語の表現が冗長でDeepLがよく理解していない部分があります。
DeepLが直した英文をもう一度日本語に直すことによってDeepLフレンドリーな日本語になります。
ここで自分がいいたいことがきちんと日本語に訳されているかしっかり確認してください。
間違って訳されているときは、そこを直します。
DeepLで英語に翻訳
最後に、DeepLが訳したDeepLフレンドリーな日本語をもう一度英語に翻訳してみましょう。
1回目の英語と随分違ってくるのがわかると思います。
Grammalyでチェック
その後にGrammarlyに入れてみます。
Grammarly とは、2009年にリリースされた文法チェックアプリで、毎日1000万人以上のユーザーに使われています。
Grammarlyの公式サイトはこちら>>>Grammarly
今回上記の方法で作成した英文をGrammarlyに入れてみました。
Also, educational gap is becoming a problem.とDeepLは訳していたのですが、Grammarlyに入れてみましたところ、educational gapにanをつけるように指示してきました。
無料版と有料版があり、無料版では基本的なチェック(文法・スペリング・句読点)をしてくれます。
有料版では無料版の機能(文法・スペリング・句読点)に加えて、文章のスタイル(冗長さ・可読性等)に関するアドバイスもしてくれます。
有料版の料金は以下のようになります。
- 月額$29.95
- 4ヶ月契約で$59.95(月額$19.98)
- 一年契約で$139.95(月額$11.66)
なお、Grammarlyの使い方はhttps://www.path-to-success.net/grammarlyを参考にしてください。とてもわかりやすく解説しています。
Grammarlyは英語の論文に特化したものではないため、英語の論文を本格的に書く方は、Trinkaをおすすめします。
詳しくはTrinkaの公式サイト>>>Trinka公式サイト
Googleのフレーズ検索で確認
最後にGrammarlyが提案してきたものが正しいかは、Googleのフレーズ検索でチェックします。
Googleの「フレーズ検索」とは検索したいフレーズの前後を二重引用符(” “)で囲む方法です。
たとえば、先ほどのeducational gap is becoming a problem.に関して、“an educational gap”をフレーズ検索してみました。
約 76,400 件あり、an がつけたほうがよさそうなことがわかります。
Googleのフレーズ検索の詳細はGoogleを利用した英文作成!フレーズ検索・ワイルドカード検索を参考にしてください。
「フレーズ検索」のほか、「ワイルドカード検索」「サイト指定」についても詳しく解説しています。
ジャーナルに投稿
その後ジャーナルに投稿します。
ジャーナルに投稿すると、査読者がいろいろコメントしてきますので、それに沿って修正です。
研究費やお金が潤沢にある方は、投稿のときに英文チェックに出してもいいかと思いますが、実際には国際誌などですと、そのままアクセプトされるということはほとんどありません。
修正を何度も行って、やっとアクセプト・掲載ということになりますので、そのたびに英文チェックに出しているとかなりの料金になってしまいます。
私はアクセプトされてから、あるいはアクセプトされる寸前に最終版を英文チェックに出しています。
つまり、アクセプトされるためというよりも業績として恥ずかしくない立派なものにするために最後に英文チェックに出します。
ただし、ジャーナルによっては投稿前に英語母語話者にチェックしてもらうことが必須になっているところもありますので、そういった場合は投稿前に英文チェック会社や知り合いのネイティブにお願いしましょう。
なお、英語の論文・エッセイの序論(イントロダクション)の書き方!もぜひお読みください。
おわりに
ここではDeepL・Grammarly・Googleのフレーズ検索を利用して英語の論文を書く手順を解説しました。
DeepL・Grammarly・Googleのフレーズ検索を駆使すれば、かなりレベルの高い英文が作成できます。
とても便利な時代になりました。
このままいくと本当に翻訳者って必要なくなりますね。
ただ、正しく翻訳されているかチェックする必要はあるので、翻訳者ではなく、英文チェッカーのような仕事がどんどん増えると思います。