大学のレポート・卒論・論文の提出前の15のチェックリスト

卒論のチェックリスト 卒論・論文の書き方

大学のレポート・卒論・論文はもちろん中身も重要ですが、それ以上に見かけというか形式もとても重要です。

細かいことがきちんとできている論文は、それに比例して内容もいいことが多いです。

ここでは、レポート・卒論・論文がある程度出来上がった段階でチェックすべきことを15個選んで、チェックリストを作成しました。

自己紹介

大学の教員で卒論指導を毎年行っています。国際誌・学会誌・大学紀要などに100本以上の論文を発表してきました。Language Learning, The Modern Language Journal, Systemなどの国際誌の査読者もやっています。

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大学のレポート・卒論・論文のチェックリスト

大学のレポート・卒論・論文を提出前に気を付けるべきチェックリストについて解説します。

上記の動画も参考でも解説しました。

チェックリスト①文章のそれぞれにエビデンス(証拠)が入っているかを確認

文章のそれぞれにエビデンス(証拠)が入っているかを確認。
入っていないのは、筆者の意見。

→自分の考え・意見なのか、どこからか引用したものなのかを区別する。

まず何よりも考えていただきたいのは文章のそれぞれにエビデンスつまり証拠が入っているかというのを必ず確認してください。

すなわち、どこから引用してきたかということが書いてあるかということです。

引用が入っていないものは筆者・すなわち書いてる人の意見です。

つまり、自分の考えや意見なのか、あるいはどこからか引用したものなのかをしっかりと区別する必要があります。

外国人観光客が増えている(何を根拠に?あなたが感じたことですか?)このように一つ一つ確認してください。

ときどき引用文献がほとんどないレポートを提出してくる学生がいますが、そのレポートの内容がすべてあなたの考えでしたら、それはレポートではなく、小論文や作文になります。

何かを参考にしたのに引用文献を書かないなら、それは剽窃とみなされ、犯罪になります。

それぐらい引用文献は重要です。

高校までに書いていた作文・小論文と大学で書くレポート・論文がどのように異なるのかよくわからない方は作文・小論文・レポート・卒論の違いを一読ください。

動画もありますので参考にしてください。

以下は資料やデータを調べるのに便利なサイトです。

国立国会図書館のホームページには、資料の調べ方がものすごく細かく解説してあります。

統計を調べるにはこちらが便利です。

論文を調べるのはCiNii(サイニィ)で調べましょう。

文献・資料の探し方の詳細は以下のリンクを参考にしてください。

チェックリスト②一文は短めに

一文は短めに(一文には1つのことだけ盛り込む)
⇒ “2つの文に分けられないか? ”を常に考える。

長い文章を見たらま必ず2つの部分に分けられないかを常に考えてみてください。

人の書いた文書をまああれこれ言うのも失礼なので、自分の書いた文章を持って来ました。

これはある報告書に出したんですが、こちらが1文です。

非常に長いですね。

TripAdvisor上の土佐清水ジオパークにある観光地,ホテル,レストランの英語のレビューのデータベースを作成し,テキストマイニングソフトにより分析する予定であったが,実際に入力をはじめるとレストランに関してはほとんど英語のレビューがなく,また,観光地に関してもそれぞれ1~5つぐらいであり,テキストマイニングによる分析はできなかった。

よく見てみるとこれは3つの部分に分けることができます。

TripAdvisor上の土佐清水ジオパークにある観光地,ホテル,レストランの英語のレビューのデータベースを作成し,テキストマイニングソフトにより分析する予定であった。

実際に入力をはじめるとレストランに関してはほとんど英語のレビューがなかった。

また,観光地に関してもそれぞれ1~5つぐらいであり,テキストマイニングによる分析はできなかった。

チェックリスト③意味が変わるところで段落を変える

意味が変わるところで段落を変える。
常にこの段落では何がいいたいのかを考える。

だらだら書いてある文章はとにかく読みにくいです。

意味が変わるところで段落を変えるということです。

常にこの段落で何が言いたいのかを考えながら書いていきます。

それで意味が変わるところで段落を変えていきましょう。

チェックリスト④体言止めなど下手な文章の修飾は必要ない

小説ではないので、体言止めなど下手な文章の修飾は必要ない。
 一番おいしかったのはカレー。

四字熟語やことわざは原則使わない。

卒論やレポートというのは小説ではないので、体言止めなど下手な文章の修飾は必要ありません。

四文字熟語とかことわざもこういったのも原則使いません。

チェックリスト⑤「私」は極力使わない

小論文や作文では自分の考えといった主観的な考えを書くものですので、「私」ということばをたくさん使ったと思いますが、レポートや論文ではほとんど使いません。

「本稿では」「本論文では」「本レポートでは」といういうようにします。

チェックリスト⑥同じ語尾の繰り返しを避ける

同じ語尾の繰り返しを避けます。

よく論文を書いていると明らかになった。明らかになった。と同じようなのがずっと続いていることがあります。

これはあまりにも醜いので、ちょっと工夫して明らかになったの次は分かったとか次は報告されたとか証明されたとか言うように最後の語尾を繰り返しを避けるような工夫をしてください。

  • 明らかになった。
  • わかった。
  • 報告された。
  • 証明された。

チェックリスト⑦青いリンクを消す・文字の大きさをそろえる

よく直接引用したところが、ネット上からコピーしてきてそれをそのまま貼り付けているので、そのまま青いリンクがついたままだしてくる学生がいます。

また、フォントが他と異なることもあります。それでは本当にありありと「僕はコピペしましたよ」と示しているようなものです。

別に直接引用してもいいんです。正しくすれば。

貼り付けるときに、かならずテキストを選んでコピーしてください。

正しいコピペの仕方を学ぶために正しいコピペ(引用)の仕方をぜひ一読してください。

動画はこちら。

チェックリスト⑧ひらがなに開く・白くする

漢字ばかりの論文は読みにくいです。

接続詞、副詞、助動詞、代名詞、連体詞はひらがなを用いてください。

×即ち → ○すなわち
×従って → ○したがって   
×及び → ○および
×又 → ○また
×様に → ○ように
×事 → ○こと
×益々→ ○ますます
×更に → ○さらに

チェックリスト⑨本文で触れない図表は削除する

本文で触れない図表は削除してください。

ということは、図表はすべて本文で以下のように必ず記載してください。

・・・・・・(図3を参照)
表2によれば、・

また、図表の出典元は読者が辿れるようにページやURLを明記してください。

チェックリスト⑩語句は統一

小学1年生 小学校1年生 小1 1年生

ただし、直接引用の場合は別。→原文のまま。 u

小学1年生・・・小学1年生

ただし、直接引用の場合は別。→原文のまま。

「小学校1年生は・・・」

チェックリスト⑪ 西暦表記にするか、元号表記にするかどちらかに統一

1992年・・・・

「平成5年・・・」

数字は半角に統一。
先生によっては9まで全角でそれ以上は半角の場合もある。

チェックリスト⑫読点(、)・カンマ(,)を混在させない

、と,が混在しない。読点(、)・カンマ(,)
英文が混在する場合は
,に統一したほうが便利

大型のホテルでは台湾からのインターンシップや英語ができる人材がいるということでその方がいるときは外国人の対応に困らないがいないときにはかなり困っているということであった。

チェックリスト⑬結論(おわりに)は1~2段落で納める

結論(おわりに)は1~2段落で納めてください。

また、結論(おわりに)には本文に書いていないことをいきなりここで書かないようにしましょう。

結論の詳細は考察・結論(おわりに)の書き方|実例を挙げながら解説!を参考に。

チェックリスト⑭序論と結論だけ読んで、論旨が通っているか

序論と結論だけ読んで、論旨が通っているかを確認してください。

特に、序論で定義した疑問に、結論で答えているかをしっかり確認しましょう。

序論と結論の詳細は考察・結論(おわりに)の書き方|実例を挙げながら解説!を参考に。

チェックリスト⑮プリントアウトして必ず読み直す

最低でも書き終わってからプリントアウトして5回ぐらい繰り返してください。

最初のうちは論旨がおかしいところが見つかり、最後のほうは誤字脱字のみの修正になると思います。

まとめ

卒論・論文の14のチェックリストについてお話してきました。

 パッとみて、形式がバラバラだとちゃんと書いていないという印象を先生に与えてしまいます。

ぜひ、中身同様、見た目にも細心の注意を払いましょう。

最後に、もっと詳しく卒論の書き方を学びたい方のためにいくつか本をご紹介します。

文系の卒論の書き方になりますが、わかりやすいさ、読みやすさではこちらの本が一番です。

次におすすめなのが、こちらです。

「パソコンの使いこなし方」や「ゼミでの学び方」なんてのもあり、至れり尽くせりです。

両者とも大学の先生が書かれた本です。

ところで、これらの本(サイトやYouTubeも同様)の他に、大学の先生でない方が作られているものもありますが、多くの大学生を指導し、ご自分も何本も論文を書かれている先生が書かれているもののほうが、信ぴょう性がありますので、大学の先生が書かれたものを参考にされることをお勧めします。

レポート・卒論・論文の各パートの書き方

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