卒論のテーマの決め方【就活で語れるもの・好きなもの・指導教官のテーマ】

卒論のテーマの決め方のポイント 大学生のためのレポート・卒論・論文の書き方

レポートや卒論のテーマをどのように選んだらいいかわからないという大学生が多いのではないでしょうか。ここでは私が実際に学生に指導しているテーマ選びの4つのポイントについてお話します。

レポート・卒論のテーマを選ぶ際のポイントは大きくわけると以下の4つに分けられると思います。

  • 指導教官のテーマや指導教官が書かれた論文に近いテーマ
  • 自分の興味のあるもの・驚いたこと
  • 就活の面接で語れるもの
  • テーマはなるべく狭く絞る

なお、テーマについてこちらの動画でも詳しく解説していますので、こちらも参考にしてください。

卒論のテーマの決め方【就職活動を意識して卒論のテーマを選ぼう 】

大学の教員で卒論指導を毎年行っています。国際誌・学会誌・大学紀要などに100本以上の論文を発表してきました。Language Learning, The Modern Language Journal, Systemなどの国際誌の査読者もやっています。

指導教官のテーマや指導教官が書かれた論文に近いテーマに選ぶ

指導教官のテーマや指導教官が書かれた論文に近いテーマのメリットは以下の3つです。

  • 手厚い指導を受けられる。
  • 関連論文を紹介してもらえる。先生の書いた論文を先行研究にできる。
  • 書きやすい。(先生が指導しやすい)

デメリットは当たり前のことですが、

  • 面白くない。(人によりけりですが)
  • 指導が細かすぎる。(手厚い指導が受けられるの裏返しです)

興味のあるもの・驚いたことを卒論やレポートのテーマに選ぶ

レポート・卒論のテーマを自分の興味のあるもの・驚いたことなどにした場合、

メリットはなんといっても

  • 書いてて楽しい。

デメリット

  • 先生の指導が行き届かなくなる。

当たり前のことなのですが、先生は万能ではないです。

自分の分野のことはすごく詳しいですが、分野外のことはもちろん素人です。

なので、専門外だと、あまりうるさく指摘してこないか、あるいは、的外れな指導をする可能性があります。

就職の面接で語れるもの・アピール欄に書けるものをテーマに戦略的に選ぶ

エントリーシートのアピール欄や就職の面接のときに胸を張って「これを研究しました」「これを勉強しました」と言えるものは何だろうという観点で卒論のテーマを考えてみましょう。

たとえば、

  • 自分の受けたい業種に関係のあるものや重要なもの
  • トレンドになっているもの
  • 話題になっている社会問題
  • ニッチな話題で、面接菅の興味を引く(これで成功したゼミ生がかつていました)
  • 2つや3つの掛け合わせ(学際的研究)

大学生活の大きな目標の1つは、やはり就職であると思います。

面接でも大学で何を学んだは必ずといってもいいほど聞かれ、特に、卒論に関しても多くの学生が聞かれます。

卒論は、せっかく莫大な時間を使って書くのですから、戦略を立てて、就職で自信をもって語れるような卒論を書かれたらいいかと思います。

たとえば、観光関係に就職した学生は、外国人観光客などのインバウンド関係について。外資の会社なら、その国についてとか、あるいは、その会社が主に、取引を行っている国についてとか、いろいろ考えられると思いますが、まったく別の分野でも効果はあると思います。

私のゼミの学生が「アメリカの双方向バイリンガル教育」について書いた学生がいたのですが、とうとうとアメリカの移民問題や双方向バイリンガル教育について面接のときに語ってきたそうです。面接官はとても興味を持って聞いていたそうで、第一志望の銀行に就職しました。

「就活の際にどのように生かしていこう」「どのように面接で話そうか」「アピール欄にこのように書けるな」などと考えながら卒論を書けば少しは真剣に卒論に向き合えるようになるのではないでしょうか。

授業も同様で「今学んでいることをどのように就活に生かしていこう」「どのように面接で話そう」かなどと考えながら授業を受けていると興味のない授業でも興味を持てるようになると思います。

単位を取るためだけ、卒業証書をもらうだけに、「いやいや卒論を書く」「面白くない授業に出る」というのは、ものすごい時間の無駄です。

これらの時間をどう自分にとって役立つように活用できるか、とりあえずは目の前に迫った就活に、この卒論をどのように有効活用できるかを自分なりに考えてみてください。

ところで、今は就職先を紹介してくれ、その受ける企業に合わせた面接対策やエントリーシートの添削などをとても丁寧に無料で行ってくれるところがあります。

就活している学生を見ているとこういったところをあまり知らずに、一人で必死にエントリーシートを送ってもなかなか内定もらえていない学生がいます。そういった学生に「こういったの利用してみたら」といって紹介するとかなり短期間に内定をもらっています。

大学の就職センターはもちろんですが、無料ですのでこういったところも最大限に利用してください。

テーマは狭く狭く絞る

上記の3つをもとにしてある程度テーマが決まったら、そこからテーマを絞りこんでいきます。

学生にをーマを選んでくださいというと、「日本のインバウンドについて書きます」「日本の小学校英語について書きます」という感じでとても広いテーマを選んできます。

「日本のインバウンドについて」なんていう題名で論文書いたら、どこに焦点をあてていいのかわからなくなり、まとまりのない論文になります。

そもそもこういった広いテーマはその分野の大家といわれる先生が書かれるもので、学生が一生懸命書いても申し訳ないですが、誰も読んでくれません。

ところが、どこかの温泉1か所に絞る、どこかの旅館1か所に絞るとそんな研究まだ誰もやっていないので、粗削りながら、唯一無二の研究になるので、そこに大きな価値が生まれます。

Google検索をしていて、面白そうな論文だなと思ってみてみると、それが卒論だったりすることもあります。

さすがに引用はしないですが、関心しながら読むこともあります。

それに何よりも書きやすいです。

いくつかインバウンド関係の具体的な例をあげます。

城崎温泉の例

城崎温泉

たとえば、ここ数年ものすごい勢いで外国人観光客が増えた兵庫県の「城崎温泉」について卒論を書くなら、「城崎温泉がなぜインバウンドで成功したのか」「城崎温泉を外国人観光客はどのように評価しているのか」という問いを立てて、「城崎温泉が成功した要因を外国人のレビューから探っていく」ということを目的として論文を書くなら以下のような感じになるかなと思います。

  • 城崎温泉の現状(歴史・経緯・戦略など)
  • 外国人が書いたトリップアドバイザーの英語のレビューを星別に分析
  • 分析結果をいくつかに分けて考察
  • まとめ・今後の課題

などとまとめたら立派な卒論になります。

これに、「城崎温泉」の関係者のインタビューなども混ぜたらパーフェクトですね。

城崎温泉に関してはインバウンドの成功事例【温泉】兵庫県 外国人に人気の城崎温泉を参考に読んでください。

大分県の湯平温泉「山城屋」の例

また、大分県の湯平温泉「山城屋」は「トリップアドバイザー」で、日本国内に約4万件ある旅館の中から宿泊施設満足度ランキング・日本の旅館部門で全国第3位に選ばれたことがある小さな旅館です。

現在は、旅館の宿泊客のうち外国人が8割を占めています。

こんな本も出しています。

「山奥の小さな旅館が連日外国人客で満室になる理由」~湯平温泉「山城屋」

こちらに山城屋のインバウンド戦略についての記事があります。

たとえば、「湯平温泉「山城屋」がなぜインバウンドで成功したかその成功要因を明らかにしていく」を本研究の目的として

  • 大分県・湯平温泉の公式の観光ホームページなどを参考にして、大分県の観光・温泉の現状から入って、その中での湯平の位置
  • 湯平温泉の歴史・現状
  • 「山城屋」の公式のホームページや「山奥の小さな旅館が連日外国人客で満室になる理由」~湯平温泉「山城屋」を参考にして、その他、雑誌の記事や新聞に載ったものがあれば、それも先行文献として使って「山城屋」がインバウンドで成功している現状を書く。
  • 外国人が書いたトリップアドバイザーの英語のレビュー
  • 現地に行って、直接調査

山城屋を例に卒論の構成を説明しました。卒論・レポート・論文の全体の構成を参照してください。

富士箱根ゲストハウスをテーマにしたら

富士箱根ゲストハウスの外国人宿泊客はなぜリピーターになるのか?」という本がありますので、これをもとに、「なぜ、富士箱根ゲストハウスの外国人宿泊客がインバウンドで成功したか」という問いをたてて、上記の山城屋と同様の感じで、本とホームページ、外国人が書いたトリップアドバイザーの英語のレビュー、オーナーへのインタビューや現地での取材を入れたら、面白い卒論になります。

網羅的な本から掘り下げていく

それからなかなかテーマが絞れない・わからないという方は全体的に網羅した本を読んでそこから面白そうな話題を見つけて、その話題について掘り下げていくという感じです。

観光再生 サステナブルな地域をつくる28のキーワード」という本があり、最新のインバウンドの政策についていろいろ知ることができます。

そこから一つ面白そうなものを絞って、問いを作っていきます。

たとえば、「可能性に満ちたアドベンチャー・ツーリズム」という章がありますので、そこを掘り下げて、どこか面白い試みを行っている地域などがありましたら、そこに絞っていくという感じです。

こんな感じで、先生の専門分野の中で、自分が興味があるものの中で、何か興味があるものを絞って絞って、それに焦点を当てて卒論のテーマを選んでみましょう。

まとめ

ここではレポート・卒論のテーマの選び方のポイントを4つお話してきました。

  • 指導教官のテーマや指導教官が書かれた論文に近いテーマ
  • 自分の興味のあるもの・驚いたこと
  • 就職の面接で語れるもの
  • テーマはなるべく狭く絞る

まずは、最初の3つを掛け合わせて、そこからテーマを絞り込んでいったらいいかと思います。

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